ちがくナビ

地学を学べば、世界が見える。

②大気の大循環と風

疑問を持つちさまる ちさまる

天気予報で「高気圧に覆われて晴れるでしょう」とか「低気圧が近づいて雨が降ります」って言うけど、気圧が高い・低いってどういうこと?
それに、台風って南の海で生まれるのに、どうして必ず日本の方へ曲がってくるのかな?
地球をぐるっと包み込む「風のルール」を知れば、天気の動きが読めるようになるよ! PON!

1. 低気圧と高気圧の仕組み

空気には重さがあり、その重さによる圧力を気圧といいます。まわりより気圧が高い場所を「高気圧」、低い場所を「低気圧」と呼びます。この違いが「風」と「天気」を作ります。

図解するコレクト コレクトの気象解説:風の吹き方と雲

空気は水と同じで、「気圧が高いところから低いところへ」流れます。
しかし、地球が自転している影響(コリオリの力)で、風は真っ直ぐ進めず、北半球では右に曲がりながら吹きます。

  • 低気圧(天気が悪い): まわりから空気が反時計回りに吹き込みます。行き場を失った空気は上へ逃げるため上昇気流となり、雲ができて雨が降ります。
  • 高気圧(天気が良い): 中心から空気が時計回りに吹き出します。上空から空気が降りてくる下降気流となるため、雲が消えて晴れます。

2. 上空の風「偏西風(へんせいふう)」

私たちの上空(高い空)には、地球の自転の影響により、西から東へ向かって一年中吹き続けている強い風があります。これを偏西風と呼びます。
日本の天気が「西から東(中国大陸から日本、そして太平洋へ)」へと変わっていくのは、雲や低気圧がこの偏西風に乗って運ばれるためです。

3. 台風の進路と風

台風は、赤道近くの南の海で発生し、最初はゆっくり西へ進みますが、日本に近づくにつれて急カーブを描いて東へ向かいます。なぜこのような進路をとるのでしょうか。

4. 大気の大循環(地球規模の風)

地球全体を見ると、太陽の光が一番強く当たる「赤道」はとても暑く、太陽の光が斜めからしか当たらない「北極・南極」はとても寒くなります。
このままでは赤道はどんどん熱くなり、極は凍りついてしまいます。そうならないために、地球上の空気が動いて、赤道の熱を極のほうへ運んでいるのです。これを大気の大循環と呼びます。

地球を覆う3つの風

地球の自転の影響で、大気の大循環は大きく3つの風の帯に分かれています。

※これらの風が、海の水も引きずって動かすことで「海流(黒潮など)」を生み出し、地球全体の温度をバランス良く保っています。

ちさまると挑戦! 確認テスト

マルを出すちさまる ちさまる

低気圧と高気圧の違い、そして地球規模の風の名前! 毎日の天気予報を見るのが少し楽しくなる知識だよ。テストに挑戦してみよう!

問1
北半球における「低気圧」の特徴として、正しいものを1つ選べ。

  1. 中心に向かって反時計回りに風が吹き込み、上昇気流が発生するため、雲ができやすい。
  2. 中心から時計回りに風が吹き出し、下降気流が発生するため、晴れの日が多くなる。
  3. 中心に向かって時計回りに風が吹き込み、下降気流が発生するため、雲ができやすい。
  4. 中心から反時計回りに風が吹き出し、上昇気流が発生するため、晴れの日が多くなる。

問2
日本の天気が、おおむね「西から東」へと変化していく主な理由として、最も適当なものを1つ選べ。

  1. 日本の上空には、一年中東から西へ向かう「貿易風」が吹いているから。
  2. 日本の上空には、一年中西から東へ向かう「偏西風」が吹いており、雲や低気圧がそれに流されるから。
  3. シベリアから吹く冷たい季節風が、日本海で水分を吸収して東へ進むから。
  4. 台風が必ず西から発生し、東へ真っ直ぐ進む性質を持っているから。
解答と解説を見る

問1:i
【解説】低気圧は「周りから空気が集まる(吹き込む)」場所です。集まった空気は上へ逃げるしかないので上昇気流になり、空気が冷やされてができます。風の向きは北半球では「反時計回り」に吹き込みます。(iiは高気圧の特徴です)。

問2:ii
【解説】日本列島がある中緯度帯の上空には、西から東へ吹く「偏西風」という強い風が流れています。移動性高気圧や低気圧、台風などは、この偏西風の大きな流れに乗って西から東へと移動するため、天気も西から東へと変わっていきます。