ちがくナビ

地学を学べば、世界が見える。

①日本の四季と気象災害

カッパを着たちさまる ちさまる

春はポカポカ、夏はジメジメ、冬はブルブル…。日本の天気って季節によって全然違うよね。
でも、大雨や大雪みたいな「気象災害」も季節ごとにやってくるから、ちょっと怖いな。
空の上で何が起きているのか、その仕組みを知って、いざという時の備えに役立てよう! PON!

1. 気象の仕組み(雲と雨ができるまで)

すべての天気の変化は、「太陽の熱」「水蒸気」から始まります。
太陽の熱で温められた地面や海から水分が蒸発し、水蒸気となって空へ昇ります。空気が上昇して上空で冷やされると、水蒸気が水滴や氷の粒に戻り、ができます。
この雲の粒がくっつき合って大きくなり、空に浮かんでいられなくなって落ちてきたものがです。

2. 四季を生み出す気圧配置と「気団」

日本に四季をもたらす主役は、季節ごとに日本を覆う気団(きだん:巨大な空気の塊)です。高卒認定試験でも「季節」と「気圧配置」の組み合わせがよく出題されます。

季節 気圧配置・特徴 影響を与える気団
西高東低(せいこうとうてい)
北西の冷たい季節風が吹く。
シベリア気団
(冷たい・乾燥)
春・秋 移動性高気圧と低気圧が交互に通過し、天気が数日ごとに変わる。 揚子江気団など
(暖かい・乾燥)
梅雨 南と北の気団がぶつかり、梅雨前線(停滞前線)が居座る。 オホーツク海気団(冷湿)
小笠原気団(暖湿)
南高北低(なんこうほくてい)
南東から蒸し暑い季節風が吹く。
小笠原気団
(暖かい・湿潤)

3. 冬の日本海側の降雪

冬になると、日本の日本海側では大雪が降り、太平洋側では乾燥した晴れの日が多くなります。これは、生活に直結する重要な現象です。

4. 梅雨の時期の前線と大雨

6月〜7月にかけて、北の冷たい気団と南の暖かい気団が日本の上空で押し合いになります。この2つの空気がぶつかる境目が梅雨前線(ばいうぜんせん)です。

気象警報を解説するコレクト コレクトの防災解説:線状降水帯の恐怖

梅雨の末期には、南から非常に暖かく湿った空気が前線に向かって流れ込みやすくなります。これにより、次々と積乱雲が発生して列をなす線状降水帯(せんじょうこうすいたい)が形成されることがあります。

線状降水帯が発生すると、同じ場所に何時間も猛烈な雨が降り続くため、河川の氾濫(洪水)土砂崩れの危険性が急激に高まります。「大雨特別警報」や「避難指示」が出たら、躊躇せずに命を守る行動をとることが大切です。

5. 台風の接近と大雨

夏から秋にかけて、熱帯の海で発生した巨大な渦巻き(熱帯低気圧)が発達し、最大風速が一定の強さ(約17m/s)を超えたものを台風と呼びます。

ちさまると挑戦! 確認テスト

試験に挑むちさまる ちさまる

季節ごとの気圧配置や、日本海側に雪が降る理由は、高卒認定試験の超定番問題だよ! 選択肢をよく読んで答えを選んでね。

問1
日本の冬の気象について述べた文として、最も適当なものを1つ選べ。

  1. 南高北低の気圧配置となり、南東から暖かく湿った季節風が吹く。
  2. 西高東低の気圧配置となり、日本海側では大雪、太平洋側では乾燥した晴れの日が多くなる。
  3. オホーツク海気団の勢力が強まり、東北地方の太平洋側に「やませ」と呼ばれる冷たい風が吹く。
  4. 移動性高気圧と低気圧が交互に通過し、天気が周期的に変化する。

問2
台風がもたらす災害や性質について述べた文として、誤っているものを1つ選べ。

  1. 台風の主なエネルギー源は、暖かい海から蒸発する水蒸気である。
  2. 台風が陸地に上陸すると、海からの水蒸気の補給が絶たれるため、勢力は次第に弱まる。
  3. 台風の中心気圧が極端に高いほど、海面が押し下げられて巨大な津波が発生する。
  4. 台風に伴う猛烈な雨が続くと、土砂崩れや河川の氾濫(洪水)などの災害が起きやすくなる。
解答と解説を見る

問1:ii
【解説】冬の天気の特徴は「西高東低の気圧配置」と「日本海側の大雪、太平洋側の乾燥」です。
iは「夏」、iiiは「梅雨(冷夏になる原因)」、ivは「春・秋」の特徴です。

問2:iii
【解説】誤っているのはiiiです。台風の中心気圧は非常に低い(空気が上昇して吸い上げられている状態)ため、海面が持ち上げられます。これを高潮(たかしお)と呼びます。「津波」は海底の地震などによって起きる現象なので、台風とは原因が違います。